依存症とは、やめたいと思っているのにやめることができない状態のことをいいます。
これは、意思の弱さや性格などではなく、自分の感情のコントロールができないという脳機能の低下からくるもので、依存症には、アルコールや薬物などの物質に対する依存と、ギャンブルや買い物など自分の行動に対する非物質への依存があります。
依存症は、生活や周りの人たち、身体への深刻な影響が出ていてもやめられないという場合が多く、治療には医療機関の受診はもちろん周りの人達の理解とサポートが必要になります。
依存症の治療では、カウンセリングなどの心理療法や薬物療法などを行います。
心理療法で多く取り入れられている認知行動療法は、ものの見方と考え方を変え、ストレスを軽減しつつ行動を修正していくという治療法です。
依存している物や行動を利用しなくても、問題を解決できる能力を身につけていることを目的としています。
依存症の治療は精神科や心療内科で行われます。
心療内科で活躍する看護師は、コミュニケーションを中心とした患者さんに寄り添ったサポートを行います。
不安を取り除き前向きに治療に取り組んでもらうためにも、患者さんと向き合いながら信頼関係を築くことが大切です。
依存症は、医療機関に掛かれば必ず治るというものではありません。
早く治療を終えられる人もいれば、何度も繰り返してしまう人もいます。
そのため、長い時間をかけて治療を継続していくことが重要になってきます。
治療に関わる看護師は、患者さんに根気よく向き合いながらのサポートを行っていくことが必要です。